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第37回中東協力現地会議(PDF資料を掲載しました)

  • ■ 開催日:平成24年8月27日(月)、28日(火)
  • ■ 開催地:カタール・ドーハ
  • ■ 会 場: Sheraton Doha Resort & Convention Hotel
  • ■ テーマ:変貌する中東・北アフリカと日本のビジネス・産業協力

目的

本会議の目的は、中東・北アフリカ各国及び同関連地域に駐在の方々と、日本から参加される政府当局、民間企業、関係機関・団体等の方々が一堂に会し、その時々の政治・経済・社会情勢を踏まえ、我が国と中東・北アフリカ地域との協力関係のあり方やそれを具現化するためのアプローチについて議論するものです。今年は「変貌する中東・北アフリカと日本のビジネス・産業協力」をテーマに会議を開催しました。

実施内容

二日間の会議では、カタール行政監督庁のアブドゥラ・ビン・ハマド・アル アティーヤ長官に現地の来賓として歓迎のご挨拶をいただくと同時に、経済産業省・岡田経済産業審議官、東京大学・山内名誉教授、日本総合研究所・寺島理事長、MEED・オサリバン会長、日本経済新聞社・脇執行役員、日本エネルギー経済研究所・小山常務理事によるご講演、外務省・松冨中東アフリカ局長並びに駐エジプト奥田大使、駐サウジアラビア遠藤大使、駐カタール門司大使、駐イラン駒野大使によるカントリーレポート、現地に駐在されている民間企業の方々によるビジネスレポート、JETRO・JBIC・NEXI・JICA・JOGMECの政府関係機関の皆様より活動報告をいただきました。

第37回中東協力現地会議の中で報告・議論されたポイントは下記の通りです。

(1)シリア情勢とその近隣諸国への影響
・シリア、レバノンのヒズボラがイランにとって防塁化
・クルド問題は、周辺諸国に波及する可能性
(2)イラン核施設へのイスラエルの攻撃可能性
・イラン核施設は点在しているだけでなく、数十メートルの地下深部にあるとされることから、軍事的にはイスラエルの攻撃能力を疑問視する声がある、等
(3)ホルムズ海峡有事のLNG確保
・LNGについては、石油に比べて在庫が少ないことを懸念する声が上がったが、ホルムズ海峡を通過しない輸入量が80%を占めることから、石油に比べて大きな混乱は招かいないだろうとの見解
(4)シェールガス革命と米国の戦略変化の可能性
・米国の中東石油等への依存度低下が、米国の中東戦略に影響を及ぼす可能性
(5)サウジアラビアの安定に影響する経済的課題
・雇用の創出が急務:サウジ人失業率は約10%; 今後10年間に約500万人の若者が求職
・水資源の確保と上下水道の整備:水需要の増加に対し、地下水への依存は限界⇒ 省エネ型の海水淡水化能力の増強、上下水道への大規模投資
(6)カタールでのビジネスチャンスと日本の課題
・今後10年で1,850億ドルのインフラ投資
・他方、親日的な第1世代の後の世代との関係強化が必要との指摘
(7)エジプトの民主化に向けた動き
・ムバラク退陣以降も実質的には国軍が国を支配してきたが、ムルスィーの大統領就任に伴い文民政府が国軍を抑える形となっているが、旧体制、イスラム、市民社会の3つの勢力が対立と協調を織り交ぜながら政治活動を行う状況
(8)日本のトップ外交強化の必要性
・中東諸国との間で、エネルギーに留まらない重層的関係構築の重要性の再認識
・インフラ輸出の促進も含めて、トップ外交を要望する多くの声
(9)イラクでの日本企業の遅れ
・最近になって事務所開設機運が高まるも、商業活動実績では韓国等に遅れ
(10)日本から学んだ人のネットワーク化
・アラブの多くの国では理工系人材が少なく、日本は種々の分野で協力してきたが、日本から学んだ人をネットワーク化する必要の指摘

成果

今年の会議には日本、中東・北アフリカ地域他から293名の参加を得、活発な議論が行われました。その結果、中東・北アフリカ諸国の民主化運動の進展・変化を踏まえ、インフラ輸出や消費財マーケットとして有望な同地域における我が国のビジネス展開や人材育成支援を通じた今後の産業協力の在り方を考察することができました。

第37回中東協力現地会議プログラム

プログラム 一日目:8月27日(月)
09:00-09:10 開会挨拶
(財)中東協力センター会長  奥田 碩
09:10-09:20 来賓挨拶
カタール行政監督庁  アブドゥラ・ビン・ハマド・アル アティーヤ長官
09:20-09:30 来賓挨拶
駐カタール 門司 健次郎 大使
09:30-10:30 基調講演Ⅰ
中東・北アフリカの現状と経済産業省の政策
経済産業省  岡田 秀一 経済産業審議官
資料(PDF)
10:30-10:50 休 憩
10:50-12:00 基調講演Ⅱ
中東新秩序と新冷戦 ―シリア情勢を中心に―
東京大学名誉教授・明治大学特任教授  山内 昌之 氏
資料(PDF)
12:00-13:20 昼 食
13:20-14:20 講演Ⅰ
The economic outlook for the Middle East
MEED Events   エドモンド・オサリバン会長
資料(PDF)
14:20-14:30 JCCME事業紹介
(財)中東協力センター常務理事   中西 昭夫
資料(PDF)
14:30-14:50 休 憩
14:50-17:00 カントリーレポート
駐エジプト  奥田 紀宏 大使
資料(PDF)
カントリーレポート
駐サウジアラビア  遠藤 茂 大使
資料(PDF)
カントリーレポート
駐カタール  門司 健次郎 大使
資料(PDF)
カントリーレポート
駐イラン  駒野 欽一 大使
資料(PDF)
カントリーレポート
外務省中東アフリカ局  松富 重夫 局長
資料(PDF)
プログラム 二目:8月28日(火)
09:00-10:00 基調講演Ⅲ
世界の構造転換の中での中東認識
―立体的に中東を考える中での日本の役割
(一財)日本総合研究所理事長・(株)三井物産戦略研究所会長  寺島実郎氏
資料(PDF)
10:00-10:20 休 憩
10:20-12:00 ビジネスレポート
トルコ
伊藤忠商事(株)  石田 英明 トルコ代表
資料(PDF)
ビジネスレポート
モロッコ
三井物産(株)カサブランカ事務所  岡本 俊彦 所長
資料(PDF)
ビジネスレポート
UAE
(株)みずほコーポレート銀行  石原 至 中東支配人
 
ビジネスレポート
イラク
(財)中東協力センター  小浜 慶一 審議役
資料(PDF)
12:00-13:20 昼 食
13:20-14:10 講演Ⅱ
中東の構造変化と日本が考えるべきこと
―人材育成、生活環境改善の重要性
(株)日本経済新聞社執行役員 コラムニスト  脇 祐三 氏
資料(PDF)
14:10-15:00 講演Ⅲ
国際エネルギー情勢とわが国エネルギー政策の課題
(一財)日本エネルギー経済研究所常務理事
首席研究員 戦略研究ユニット担任  小山 堅 氏
資料(PDF)
15:00-15:20 休 憩
15:20-16:50 政府関係機関活動報告
(独)日本貿易振興機構(JETRO)  中村 富安 理事
資料(PDF)
政府関係機関活動報告
(株)国際協力銀行(JBIC) 資源・環境ファイナンス部門長  矢島 浩一 執行役員
 
政府関係機関活動報告
(独)日本貿易保険(NEXI)  稲垣 史則 理事
資料(PDF)
政府関係機関活動報告
(独)国際協力機構(JICA)  市川 雅一 理事
資料(PDF)
政府関係機関活動報告
(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)  根井 寿規 理事
資料(PDF)
16:50-17:00 閉会挨拶
(財)中東協力センター理事長  香田 忠維